【思い出】夏になるとあの日からいなくなった祖父を思い出す。

こんばんは。
最近、少しずつ涼しくなってきましたね。
もうお盆も過ぎてしまいましたが、
夏になると亡くなったじいちゃんを思い出します。
たまにはしんみり。
暮らしなどで使える実用的な話じゃないけれど、
昔の話をしてみることにしました。

最後の年忌法要

じいちゃんとの思い出

父方の祖父母が実家の近くに住んでいたので、
何かあるとじいちゃんばあちゃんの家に、
潜り込んでいたわたし笑。

親に怒られた時やエアコンがない実家が嫌で
涼みにいったり、孫のために買ってくれてたお菓子を
食べに行ったりしていました。

私のじいちゃんはちょっと面白いおじいちゃんでした。

山仕事がひと段落すると、透明な水をのんでいたんですが、
よくそれを、「水だぞ。飲むか?」と私たち孫に言うんですが、
実は、その透明の水というのが日本酒だったりとか笑。

学校で表彰状が貰えると、ばあちゃんは1000円をくれるんですが
じいちゃんがくれるのは50円だったりとか笑。
お盆、お正月と親戚一同で花札をするのが恒例だったんですが、
じいちゃんが後ろについてくれると、必ず勝てるんです。

そう、じいちゃんは【賭け事】がとても強かったんです笑。
(今でいうゲームが強いやつはモテる!!的な感覚でしょうか)

実家の酒屋さん

他にも五目並べ、将棋、オセロなど色々やりましたが、
お父さんよりもじいちゃんのが格段に勝負事に強い。
そんな勝負師のじいちゃんの親世代は
山を賭けたりしていた。という話も聞きました笑。

私たち兄弟の中で、
【じいちゃんは強い!!(賭け事のプロ)】
という憧れの存在でもありました。

叔父さんに遊んでもらう息子

当時はよくそのへんの事情は知らなかったんですが、
よく付き合いで飲み歩いていたそうで、
ばあちゃん曰く、
夜はあまり家にいなかったそう。
(悪い男だ〜)
でも、私たち兄弟はじいちゃんの
楽しかった思い出が色濃く
今でも鮮明に焼きついています。

夏になると夜にトラックで近くのトンネルまで
連れて行ってくれて、カブトムシをよく
一緒にとりに行っていました。
その時、ものすごく大きなクワガタを見つけたんですが、
じいちゃんが掴んだ時に指を挟まれたらしく、
とっさに投げて、踏み潰してしまったあの瞬間は
苦い思い出です。

畳の部屋で遊ぶ甥っ子

父は、結婚してしばらく農協に勤めていたんですが、
家業を継ぐため退職。
それから私たちも生まれて、数年がたった頃、
「もう、いつ死んでも良いな〜」
じいちゃんがよく言っていました。
幼いながらに、その言葉がなぜか鮮明に覚えていて、
じいちゃんのやり切った感が伝わってきました笑。

そして晩年、宝くじで大当たり!!
お年玉をじいちゃから二回貰った記憶があります笑。
(子供にしたらけっこうな大金!!)
ここで運を使い切ったのか!?

その翌年に、じいちゃは突然わたしたちの前から
いなくなってしまいました。
親戚一同みんな帰省していた夏、
従姉妹たちで花札をしていました。

ある日突然

その時、じいちゃんはお酒をいつものように
飲んでいたのですが、急に「泳ぎに行こう〜」
と言い出したんです。

【じいちゃが泳ぐ??】

山には行きますが、じいちゃが海に行く記憶はなかったので
とても不思議な感覚だったのを今でも覚えています。
お酒も飲んでいたので、みんな「海に行くのはよくない」
とじいちゃんに言っていたのを覚えています。
そして、トラックで運転して海に行ったじいちゃんは
海に潜ったまま、帰らぬ人となってしまいました。
(この時飲酒運転はまだ合法だったと思います)

実家でご飯を食べる息子

海に潜ってから、
うちのじいちゃんがあがってこないことを
友達が呼びに来てくれて、
慌てて家に電話したのを覚えています。

父が水着に着替えて海に向かった記憶。

ばあちゃんが現場で「馬鹿だ馬鹿だ」
と言いながら、泣いていたこと。

たくさんの人が潜ってじいちゃんを探してくれたこと。

田舎には珍しい救急車が来たこと。

お父さんが海の底に沈んでいるじいちゃんを
見つけたこと。

幼い時の記憶は鮮明で今でも、
この時期になると思い出します。

じいちゃんが診療所に運ばれて、
待っている間にたくさんの涙がこぼれ落ちて、
お葬式の時には涙も枯れ果ててしましました。

お別れ

実家で開かれたお通夜は、
ジュースおつまみ飲み放題で、
親戚もみんな帰っていたので、
とても賑やかで、
そしてとても楽しい時間になりました。

坂を下る家族

じいちゃんも若くして亡くなったので、
仲の良かった友人や訃報を聞きつけてきた町の人、
親戚一同、葬式には沢山の人が来てくれたそうです。

そして、わたしが初めてみた人の火葬でした。
綺麗な人の形をしてじいちゃんが
骨になってしまったのがとてもショックで
また、それを拾わなければならない
酷な作業が幼ないながらに辛かったです。

もう爺ちゃんのどこの骨を拾ったのかさえ
覚えていませんが、
自分にとって、
骨を拾う初めての人が爺ちゃんで
良かった。

地元の夕焼け

実家に帰るとお墓参りもするので、
その度に亡くなった親族のことを思い出しますが、
海に行くと必ずじいちゃんを思い出します。
海はどこでも繋がっているから。

特に、偉業を成し遂げたり、ノーベル賞を貰った
すごいじいちゃんではないけど、
わたしたち兄弟にとって、
じいちゃんの存在は本当に大きくて、
じいちゃんが亡くなって30年以上たった今でも
私の心ではじいちゃんが元気に生きています。

最後に

じいちゃん、ばあちゃんはこの前、誕生日が来て91歳だよ〜。

女性って強いよね〜笑。

使用カメラ:ソニー ミラーレス一眼 α6400 ダブルズームレンズキット SELP1650 F3.5-5.6+SEL55210 F4.5-6.3 SEL55210 ブラック ILCE-6400Y B





















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